研究・報告
離島における訪問看護の経済性についての検討
楠野 泰之
1
,
多田 伸子
2
1医療法人社団和恒会ふたば病院
2医療法人社団和恒会立訪問看護ステーションふたば
pp.227-229
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902313
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広島県呉市は瀬戸内海に面し,いくつかの離島がその診療圏に含まれているが,わが国の離島における医療の実態や問題点についてはあまり研究されておらず,訪問看護の実践報告も少ない.筆者らの施設および訪問看護ステーションでは数年前から呉市対岸の離島で訪問看護を行なっているが,訪問先への移動時間が長く1日あたりの訪問件数が限られる上に,訪問先への交通費の負担が高額になる場合も多く,離島での訪問看護は,訪問看護ステーションにとっても患者にとっても経済的に不利であることが実感されている.
そこで筆者らは,都市部,農村および離島において訪問看護を行なう際に,訪問看護ステーションの収入となる訪問看護料と交通費の患者負担額を試算,比較し,離島での訪問看護が実際にどの程度経済に不利であるのかについて若干の知見を得たので,ここに報告する.
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