レポート
在宅寝たきり高齢者のADL低下予防プログラム―技法と効果評価
田高 悦子
1
,
金川 克子
2
,
立浦 紀代子
3
,
北谷 美之
3
,
柳澤 昌代
3
1東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野博士課程
2石川県立看護大学
3石川県羽咋市福祉課・在宅総合サービスステーション
pp.562-574
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902190
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はじめに
寝たきり老人の多発はわが国特有の現象であり,その原因の一つは「寝かせきり」にあるという指摘1)がなされて久しい.また,1994年に行なわれた『高齢者保健福祉推進の10か年戦略の見直し(新ゴールドプラン)』では,「新寝たきり老人ゼロ作戦」として一層の寝たきり防止対策の強化が図られたにもかかわらず,わが国の寝たきり老人の数は西暦2000年度には約120万人になると推計されている2).
高齢者の寝たきりを予防する方策は,まず寝たきりに導く原因(疾患)の発生を予防すること(第一次予防),原因(疾患)が発生したのちにはそれにより生ずる障害を予防すること(第二次予防),障害が発生したのちには障害の進行もしくは悪化を予防すること(第三次予防)の3点が重要な柱として整理される.ことに第二次予防および第三次予防の観点からは,すでに発生している障害の程度に応じて適切なプログラムにより,可能な限り積極的に身体を動かし,「寝かせきり」にしないことが重要である.
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