特集 在宅における人工呼吸器管理について
特集3
筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の自己決定を尊重した医療援助―ALSを受容して強く生きる
今井 尚志
1
1国立療養所千葉東病院(神経内科)
pp.558-561
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902189
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筋萎縮性側策硬化症(以下,ALS)患者を訪問看護するとき,病初期には人工呼吸器装着までして生命維持をして生きながらえる必要はないと意思表示する患者が多く見られると思います.しかしALSの進行とともに当初の意思表示は次第にぐらつき,人工呼吸器を装着するかどうか悩むこともまれではありません.
人工呼吸器装着の意思決定に医療者はどうかかわるのかというテーマは大変重い命題です.しかし人工呼吸器を装着するかどうかは患者の意志であり,医療者は患者が正しくALSという病気と将来の自分を取り巻く環境を理解して,病気を受容してもらうことが役割といえるでしょう.
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