訪問看護ステーション経営A to Z・14
ステーションの非価格競争―Non-price Competition
小山 秀夫
1
1国立医療・病院管理研究所
pp.583-586
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901700
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非価格競争の時代
紳士服,カメラ,靴,おもちゃ,ハンバーガーショップ.これらに共通するのが熾烈な価格競争です.今,わが国は,深刻な経済不況を体験していますが,消費者物価が比較的安定している要因のひとつが,これらの商品の価格競争のおかげです.メーカーの希望小売り価格を無視して,大幅に安い価格で商品を販売する小売業の活動は「価格破壊」とも呼ばれています.このようなことが起こると,消費者は,希望小売り価格で商品を買うことが少なくなり,さらに価格競争が進みます.少なくとも小売業は今,大競争時代の渦中にあります.
企業は,商品やサービスの市場をめぐって競争を繰り返し,市場そのものを拡大してきました.しかし,消費が冷え込むと,市場そのものが縮小し,競争が激化することになります.同一商品,同等サービスであれば,価格により売れ行きが左右されることになります.このような商品を価格競争型商品と呼ぶことがあります.
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