整骨放談
義肢の価格とパーツの開発
澤村 誠志
1
Seishi SAWAMURA
1
1神戸大学医学部整形外科
pp.704-705
発行日 1969年9月25日
Published Date 1969/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904123
- 有料閲覧
- 文献概要
日本の義肢の発展には,義肢教育,研究,行政上の問題,義肢パーツの開発等が重要であることは,いく度も強調されてきた点である.しかし,これらの問題解決を著しく阻害している因子として従来より厚生省で規制されている義肢の低価格をあげねばならない.著者はかねがねこの点に疑問をいだいていたが,今回,東南アジアおよび欧米の義肢価格とサービスのあり方につき実情を観察する機会を得たので報告する,
第1表に,著者が諸外国で直接義肢製作者より得た義肢価格を円に換算したものを示した.第1図は,日本の義肢価格を1とし,諸外国における義肢価格の比較を求めたものである.このうち,股義足はカナダ式,大腿義足は吸着式,下腿義足はPTBの価格を示したものである.これに対して義手の場合は,それぞれの部分品の差により著明な差をみとめ,一応能動式フック及び肘接手を用いた価格とした.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.