米国短報
いのちは誰のものか―死ぬ“権利”をめぐって
Scott 渡辺 由佳里
pp.446-447
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901678
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論議のできる国,できない国
臓器移植が日本で困難なことを,米国人は「利己主義」とか理解し難い「ミステリー」と思うようです.テクノロジーの先端を走り,宗教的ではない日本人.いずれにせよ死体を焼却するのになぜ脳死者の臓器を取り出して生きている人間を救うのがタブーなのか?
ある米国人ジャーナリストは「日本人は,心臓が止まるまで霊は肉体に残っていると信じている.この信念は神道に基づいて長年培われた文化によるものであり,臓器移植を妨げているのはこの信念である」と結論づけていますが,実際のところはどうでしょう.
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