連載 在宅で必要なクスリの知識と服薬のコツ・4
パーキンソン治療薬[前篇]
藤澤 節子
1
1ひまわり薬局
pp.593-595
発行日 2002年7月15日
Published Date 2002/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901528
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訪問薬剤師の腕の見せどころ
高齢化が進むなかで,在宅にうかがうとパーキンソン病,パーキンソン症候群の患者さんが数多く療養されています。薬がきれると突然体が動かなくなる,手足が震えて歩くことも,物をつかむこともできなくなる,パーキンソン病はそのような症状をもつ進行性の神経疾患です。中脳の変性によりドパミンが著しく減少して随意運動に障害が起き,思うように体を動かせなくなります。
パーキンソン病の治療は減少しているドパミンを補うことからはじまり,病気の進行とともに,作用点の違ういくつかのパーキンソン治療薬を組み合わせて,できるだけ日常動作を維持していけるように服薬管理を進めていきます。私どもが訪問薬剤師として,一番力量を発揮するのがパーキンソン病患者さんの服薬管理です。というのも,重症度が増していくと,きちんと服薬できているか,できていないかが,患者さんの生死を決定すると言っても過言ではないからです。1人暮らしの高齢者,あるいは老人2人暮らしであったりすると,多くの種類の薬を自分で管理するのは,副作用の出現などからも,大変難しくなります。
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