Japanese
English
シンポジウム 痴呆とパーキンソニズム
痴呆とパーキンソン症候群
Dementia and Parkinsonism
D. Frank Benson
1
,
新井 平伊
2
D. Frank Benson
1
,
Heii Arai
2
1UCLA医科大学神経学
2東京都精神医学総合研究所
1The Augustus S. Rose Professor of Neurology, UCLA School of Medicine
2Psychiatric Research Institute of Tokyo
pp.1277-1281
発行日 1988年11月15日
Published Date 1988/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204620
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Parkinson病(以下PD)において痴呆が存在するのかどうかについては長い間論議がなされてきた。PDに対する適切な薬物療法が開発されるまでは,PDに特徴的な症状である筋肉の硬直(rigidity)により正常な知的能力が覆い隠されていると考えられたことが多かった。現在では,このような考え方は必ずしも正しいとはいえず,一部のPD患者は明らかに痴呆に陥ると一般的に考えられている。しかしながら,PDにおける痴呆の頻度やその原因といった主要な問題点については未だ議論の余地がある。特に,痴呆を呈するPDは独立した疾患単位であるのか,または頻度の高いもう一つの変性疾患であるAlzheimer型痴呆(dementia of the Alzheimer-type:以下DAT)とPDの単なる合併であるのかという点は問題である。これらの点について現在多くの有用なデータが蓄積されているところである。
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