レポート
オーストラリアで開催された高齢者ケアの国際学会
須磨 忠昭
1
,
東野 定律
2
1メディアーク研究所
2淑徳大学博士課程
pp.132-136
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901446
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14回目を迎えたACSAコンベンション
2001年9月11日,北半球では競争と繁栄が生命(いのち)の大都会,ニューヨークが哀しいテロに見舞われた。その日から数週間後の9月30日,南半球のオーストラリアでは,ニューヨークとは対照的におだやかな街ケアンズ―天然の色彩もあざやかなグレート・バリアリーフや南国の汐風が心地良くて,損得や勝ち負けにこだわることがとてもちっぽけに思えるような街―で,高齢者や介護・パーソナルケアを考える研修大会が開かれていた。これはACSA,通称アクサと呼ばれる団体(Aged and Community Services Australia Inc;オーストラリア高齢者・地域ケアサービス法人)が,ホステルやライフケア施設の経営者・管理者,訪問看護婦やヘルパー,PTやケアマネジャーなどを集めて,毎年1回開く全国的な定例コンベンションで,今年は14回目(14年目)を迎える。
オーストラリアが高齢者ケアへの取り組みを本格化したのは,1985年にACAT注1)などの活動がスタートした頃だと言われるので,アクサと定例研修大会は,この国の高齢者ケアの発展過程とともに成長してきたと言える。
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