副院長考・9(最終回)
看護部長兼務副院長のパイオニアとして
石垣 靖子
1
1東札幌病院
pp.1128-1129
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900534
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ラインとスタッフの両方の機能をもつ当院の副院長職
1983年,ホスピスケアの実践を標榜して開院した東札幌病院は,その基礎づくりの時期を過ぎた1987年,組織の改革を行なった.それまで診療部,看護部,事務部だけだった部門に,将来構想を立案したり,病院全体の教育・研究を強化する部門として,医療企画部を新設した.同時に病院の要になる診療部,看護部,医療企画部の長を副院長にし,副院長3人制がスタートしたわけである.
組織図の上では各部門の長はラインとして位置付けられているが,3人の副院長は同時に病院長のスタッフの役割も兼ねている.その副院長の1人がナースであることは,病院そのものの機能を考えると自然なことだと思えるが,しかし客観的にみてみると,このことは大変意味のあることではあった.アメリカではともかく,当時ナースが副院長になるなどとは,日本の医療界ではまだまだ馴染まないことだった.むしろ最近になって,ナースの副院長がほかにもみられるようになり,そのことがクローズアップされた感がある.
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