特集 退院直後の「2週間」に欠かせない在宅ケア—早期からの介入で機能回復を目指す
—【「2週間」に向けた基礎知識❷】口腔・摂食嚥下機能ケア—禁食後の摂食嚥下障害をいかに防ぐか
前田 圭介
1
1国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
pp.480-483
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201707
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
入院中にサルコペニアが増悪している
高齢者、特に要介護で筋肉が衰えている方が入院すると、入院中に全身の筋肉がさらに弱ります。入院中はベッド上で過ごすことが多くなりますし、ベッド上で安静にしておくことが当然と考えられがちなためです。さらに、食事が十分に摂れないでいると、「動かず」「食べず」で筋肉が痩せていくことは想像に易いでしょう。
入院中に筋肉量が減り、筋機能が低下しやすい人の特徴は、❶高齢、❷痩せている、❸動いていない、❹ベッド上安静が長い人であるという報告があります*1。つまり、要介護高齢者の多くは、入院前に比べ入院中に筋肉がさらに衰えてしまっていると考えられます。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.