特集 災害への備え、どうする—BCPの考え方と作り方
在宅ケア従事者だからこそできる災害対策がある/〈コラム〉熊本地震から4年。今、思うこと
佐藤 純
1,2
,
木村 浩美
3,4
1ケアプロ訪問看護ステーション東京
2在宅ケア防災研究会
3社会医療法人寿量会訪問看護ステーション清雅苑
4熊本県訪問看護ステーション連絡協議会
pp.600-605
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201498
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近年、多くの自然災害の驚異に日本は脅かされています。歴史的に見ても、国内では地震や風水害、土砂災害が多く発生してきました。新型コロナウイルス感染症もこうした自然災害同様、在宅ケアの現場にも多大な影響を与えています。皆さんも、感染予防資材の調整や提供するサービスの質や量の見直しなどと、さまざまな面での対応が迫られたのではないでしょうか。今回の経験から、災害対策においては、自然災害や人為災害だけでなく、新興感染症の流行に対する対策も考慮する必要があることを実感した方々も多いだろうと想像します。
疾患や障害がある人、高齢者などの在宅ケアの対象者は、災害やそれがもたらす環境の変化に対して脆弱です。災害そのものを避ける術はありませんが、災害後の生活を守るという点からは、訪問看護師をはじめとした在宅ケア従事者ができることは多いと私は考えています。
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