連載 50歳からの人生行路 精神科医の老い方論・第2回
4つの時間を生きる—古代インドの人生モデルにならって
服部 祥子
1
1大阪人間科学大学
pp.130-134
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201119
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「人生50年時代」から「人生100年時代」へ新しい人生モデルを考えるとき
「人生50年」という考え方は、かなり長い間、日本文化のなかに浸透していたように思う。
たとえば、1582年、本能寺の変の際、明智光秀の軍勢の迫るなかで、織田信長は「幸若舞」を舞い、「人生五十年 化天(げてん)のうちに比ぶれば 夢幻のごとくなり 一たび生を得て 滅せぬもののあるべきか」と謡って、自刃して果てたと『信長公記』に記されている。時に信長は49歳であった。
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