連載 認知症の人とその家族から学んだこと—「……かもしれない」という、かかわりの歳月のなかで・第15回
日常性の世界を豊かにするケアのかたち❷
中島 紀惠子
1,2
1新潟県立看護大学
2北海道医療大学
pp.518-519
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200964
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グループホームケアの始まり
わが国のグループホームケアとデイケアは1985年頃から始まったが、その少し前に認知症の人と家族を地域で支え合う場づくりを考える人や、手づくりの小さな宅老所型ケアの試みがすでに始まっていた。
同じ頃にスウェーデンは、在宅福祉の要として、小規模施設「グループホーム」づくりを国家の方針として進めていた。その嚆矢となった「バルツァゴーデン」の1000日に及ぶ活動報告とそこに住まう老人たちの生活の物語り*1は注目を集め、日本からも大勢の人が視察や実地体験学習に出向いたといわれている。
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