特集 高齢者の「食べる」力をサポートする—その力の見極めと、身体づくり
高齢者の「食べる」に関する在宅・施設現場の諸課題—「残存機能」をきちんと評価・活用しているか?
山口 浩平
1
,
戸原 玄
1
1東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科医歯学系専攻老化制御学講座 高齢者歯科学分野
pp.666-669
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200768
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内閣府による平成28年版高齢社会白書*1では、日本の65歳以上の高齢者人口は3392万人で、高齢化率は26.7%である。75歳以上では要介護者数が激増し、その数は360万人に及ぶ。また、同調査において、介護を受けたい場所、最期を迎えたい場所が自宅であるというアンケート結果も報告され、在宅医療を推進する国の方針と、実際にその医療を受ける患者の希望は大方一致しているといえる。
そんな超高齢社会の日本において、大きな問題のひとつは高齢者の食だ。高齢者にとって、食事は栄養摂取の手段であるとともに最上の楽しみのひとつである*2。
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