特集 開いてわかった! 「保健室」と地域の姿
—【実践報告❶】暮らしの保健室in若松 こみねこハウス—空き家を「地域の資源」に変える
杉本 みぎわ
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1福岡県立大学看護学部ヘルスプロモーション看護学系在宅看護学
pp.270-275
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200670
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不思議な縁に導かれて
私は兵庫県西宮市での訪問看護モデル事業から関わり、東京、名古屋などで訪問看護師やケアマネジャーとして働いてきました。その後、2012年4月から2014年5月までの約3年間、東京都新宿にある「暮らしの保健室」に看護師として務めました。暮らしの保健室の開設者である秋山正子さんのもと、地域に根差した訪問看護の在り方を試行錯誤しながら、気づけば地域包括ケアシステムづくりをしていたような気がします。
ある日、1人の方が暮らしの保健室を訪ねてこられました。「先日のNHKの放送で、暮らしの保健室の活動を知った。両親の亡きあと、実家が空き家になっている。ぜひうちの実家を使えないか」。驚くご提案に、そのご実家がどちらにあるのかをお訪ねすると、場所は福岡県北九州市だといいます。なんと、主人の転勤に伴って、もうすぐ私が転居する地域だったのです。
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