特集 高齢者の心不全を在宅でケアする
心不全高齢者に「生活モデル」の医療・ケアを
弓野 大
1
1ゆみのハートクリニック
pp.766-767
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200544
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超高齢社会において、わが国の死因第2位に心疾患が上げられ、そのなかでも心不全を要因とする割合は多い。とくに本誌で特集となっている高齢者の心不全患者では、複数の併存疾患を抱えていることが多く、入退院をくり返し、そのたびに病状の進行、自立度の低下が認められる。すでに確立された治療だけでは十分な効果が得られないケースも多く、1人ひとりの生き方に沿った治療・ケアを提供していくことが必要だ。
つまり、高齢心不全患者へは、心臓という臓器の疾病治癒、命を維持させることを目的とした病院医療における「病院モデル」から、生活の質の向上をめざした地域の医療、介護、保健、福祉などの多施設・多職種による「生活モデル」を意識した医療・ケアの体系が望まれているといえよう。
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