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特集 心血管疾患とエージング
高齢者の心不全
Heart Failure in the Elderly
百村 伸一
1
Shinichi Momomura
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター循環器科
1Department of Cardiology, Jichi Medical School, Saitama Medical Center
pp.1195-1201
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100916
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有名なFramingham研究結果1)を引用するまでもなく,心不全は年齢とともに増加し,80歳以上の有病率は10%にも達すると報告されている.また,欧米では高齢者における入院の原因疾患として最も頻度が高いのが心不全である2).
高齢者心不全の特徴(表1)3)
このように高齢者において心不全の頻度が高い理由は,心不全の危険因子となる高血圧,糖尿病,冠動脈疾患が年齢とともに増加すること,さらにそうであるにもかかわらず,高齢という理由でこれらの危険因子が積極的に治療されていない,加齢そのものによって心機能,特に拡張機能が低下する,高齢者ではNSAIDsなど様々な薬剤で体液貯留や心機能抑制が起こりやすく,潜在的心不全が顕在化しやすい,などの理由がある.
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