特集 在宅褥瘡ケア—在宅で活きる新たな技と関わり
在宅で特定行為による創傷管理に取り組んで—手順書による創傷管理の効果とポイント
島田 珠美
1
1誠医会川崎大師訪問看護ステーション
pp.126-131
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200384
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訪問看護の仕事をしていると、訪問看護を利用している方が外来を受診するという行動がどれほどたいへんなことかと、しばしば考えさせられます。病院には医師がいて、何かあれば相談し、処置なり投薬なりすぐに対応してもらうことが、比較的簡単にできます。しかし在宅では、湿布1枚、軟膏1本でさえ手に入れるのは簡単なことではありません。
褥瘡のある利用者へ、訪問診療を行なう医師も少しずつ増えてきましたが、決められた日時に医師に来てもらえるけれど、それが必ずしも利用者・家族にとってちょうどよいタイミングではなかったりすることもあります。また、すべての医師が褥瘡の治療に精通しているわけではありません。そうした利用者の苦労を見て、医師に指導してもらわなければいけない領域はもちろんありますが、おむつかぶれ用の軟膏の手配や軽度の褥瘡の処置など、タイムリーに看護師が行なうことができれば、利用者や家族の負担も訪問診療を行なう医師の負担も軽減するだろうと考えてきました。
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