特集 ユマニチュードは何が違うかⅠ—その有効性と可能性
「気のせい?」「思い込み?」とは違う神経生理学的効果の可能性—ユマニチュードの脳科学研究
酒谷 薫
1,2
1日本大学工学部次世代工学技術研究センター
2日本大学医学部脳神経外科
pp.291-295
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200168
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私は、ユマニチュードの「認知症の非薬物療法」としての可能性を感じている。しかし、これを広く普及させていくには、その効果や安全性についての科学的評価が不可欠である。そこで2014年6〜9月、郡山市医療介護病院(福岡県)における共同研究(p. 285、次号でも詳報)に参加し、ユマニチュードに関する脳科学研究を行なった。これに伴い、ユマニチュードの効果について、いくつかの仮説を立て、また脳機能を計測する近赤外分光法(near infrared spectroscopy:NIRS)を用いてその検証を試みた。本稿では、その経過の一部を報告し、ユマニチュードの科学的評価の可能性を考察する。
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