特集 質的研究活動を促進するための資源QUARIN-J(Qualitative Research Implementation Network of Nursing-Japan)
査読の経験
質的研究への思い込みを自覚した査読経験
小山田 恭子
1
1聖路加国際大学大学院看護学研究科
pp.362-363
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681202226
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錚々たる質的研究の第一人者の方々に引き続いてナラティブを書かせていただくことに畏れ多い気持ちだが,半人前の私が語るものでも,何かしら役に立つことがあるかもしれないと信じて,書かせていただく。
私はナラティブを素材に研究活動を続けてきたが,博士課程の学生時代に研究法の教授から,「いつまで記述を続けるのか? そのデータを医療に役立てる介入研究が必要ではないか」という趣旨の講義を聞き,すべての道は介入研究につながるべし,という信念を抱いた。この信念は行政職になった時,強化された。ナラティブは人の心を動かすけれど,政策を動かすためには一般化可能な情報が不可欠であることを実感したためである。
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