―【特化型の技❶食支援】―制限・管理するのではなく、その人の強み・楽しみを大切に―「糖尿病合併」と「アルコール依存症」の事例から

　当ステーションは、NPO法人「多摩在宅支援センター円」の一事業として、2007年11月より東京都立川市でスタートした。それに先立って、当法人は2005年に八王子市で「訪問看護ステーション円」を設立しており、そのほかにも相談支援事業や生活訓練事業、居宅介護支援事業、グループホーム等の福祉施設、また東京都や立川市からの委託事業を行なっている（p.595）。

　当法人は当初より、多摩地域の地域性を活かした精神障害者の在宅支援を志向し、小規模多機能型の事業を展開するとともに、地域ネットワークへと参加してきた。設立当時は精神疾患をもつ方への訪問看護を行なっているところが極端に少なく、それぞれの現場で困っていた看護師3人で始めたが、事業そのものの継続さえ心配されていた。しかし、その後、広域のニーズに応えるかたちで、設立2年目にして2つ目のステーション（当ステーション）を開設することになった。また、別法人の株式会社円グループとして「訪問看護ステーション卵」も、2012年5月に国分寺市に設立された。