Japanese
English
研究と報告
アルコール依存症に合併した病的賭博
Comorbidity of Alcohol Dependence and Pathological Gambling
森山 成彬
1
,
古賀 茂
1
,
塚本 浩二
2
,
出田 哲也
1
,
斉藤 雅
1
Nariakira MORIYAMA
1
,
Shigeru KOGA
1
,
Koji TSUKAMOTO
2
,
Tetsuya IDETA
1
,
Masashi SAITO
1
1八幡厚生病院
2産業医科大学精神医学教室
1Yahata Kosei Hospital
2Department of Psychiatry, College of Industrial Medicine
キーワード:
Alcohol dependence
,
Pathological gambling
,
Comorbidity
Keyword:
Alcohol dependence
,
Pathological gambling
,
Comorbidity
pp.799-806
発行日 1994年8月15日
Published Date 1994/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903705
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【抄録】 1992年4月から1年間に八幡厚生病院を初診したアルコール依存者全員109名(男101名,女8名)を対象に,病的賭博の合併率を調べた。病的賭博の診断にはSouth Oaks Gambling Screenの邦訳を用い,得点5点以上を病的賭博,4点を問題賭博とした。結果は病的賭博が10名(9%),問題賭博が7名で,いずれも男性であった。男性で,問題賭博を含めた賭博群と非賭博群を比較すると,両者の平均年齢は変わらないが,賭博群は犯罪歴や,泥酔による警察の保護歴が有意に高く,高学歴で,離婚者や未婚者,単身生活者が多く,定職者が少ない傾向がみられた。ドロップアウト率も高かった。アルコール依存症における病的賭博の合併率は米国と大差なく,一般人口中の病的賭博者も欧米並みに多いことが推測された。
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