特集 Buurtzorg(ビュートゾルフ)との邂逅―何を学び、どう活かすか
Buurtzorgに出会ってここを学んだ!こう進化した!
「生活」と「医療」の統合をめざしたリハビリ資源の有効活用を
小堺 武士
1
1有限会社ケアパック石川リハビリ訪問看護ステーション
pp.467-468
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102813
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「オランダの方に、日本の訪問リハビリについて説明してほしい」。2012年10月、地域の在宅医療連携会議後に、あるメンバーから突然の依頼を受けました。「なぜオランダの方に? なぜ私が?」という疑問も解けないまま、その2週間後、Buurtzorg(ビュートゾルフ)のJos de Blok(ヨス デ ブロック)代表らが、わが町・金沢を訪れたのです。訪問リハビリテーション(以下、訪問リハビリ)や行政に関わる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を中心とする地域の有志で一行を迎え、懇談会を行ないました。私は、当ステーションでの訪問リハビリの業務内容や、他職種と連携した事例などをプレゼンテーションし、その後、全体でのディスカッションも行ないました。
これが、私のビュートゾルフとの出会いです。ヨスさんらの話から、ビュートゾルフの魅力や、スタッフが楽しそうに働いている雰囲気がとてもよく伝わってきました。しかし、オランダの医療・介護・福祉にも1990年代に“暗黒時代”があったと言います(p.442)。ビジネス志向の制度改革により、細切れで継続性なく提供される質の低いケアが問題となっていたのです。今の日本の状況に似ていると知り、その状況を抜け出しつつある今のオランダの姿は、日本にとって非常に参考になると感じました。これをきっかけに私は、なかでも訪問リハビリのあり方を見直し始めました。
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