すべての内科医のためのHIV感染症-長期管理の時代に HIV感染症にまつわるFAQ
長期療養を支える社会資源の有効活用
池田 和子
1
1国立国際医療研究センターエイズ治療研究開発センター
キーワード:
HIV Infection
,
医療費
,
障害者雇用援助
,
自立支援
,
介護サービス
,
長期療養
,
社会資源
,
障害者総合支援法
,
障害者手帳
Keyword:
Health Expenditures
,
Long-Term Care
,
HIV Infections
,
Employment, Supported
pp.831-835
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024557
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
HIV感染症は患者のセルフケアが不可欠である.抗HIV療法実施者の多くは「身体障害者手帳」を所有し,「重度障害者医療制度」や「自立支援医療(更生医療)」などの医療費助成制度を利用している.患者は働き盛りの男性が多く,自己管理能力が高い.しかし,自己管理が難しい場合,家族・パートナー,地域支援者(保健師・ヘルパーなど)に,自宅での療養を支えてもらう必要がある.手帳所有者には「障害者総合支援法」によるサービスが提供される.介護保険利用者も年々増えている.患者が安心できる療養体制整備には,医療と福祉・介護,そしてNGOなど支援団体がつながる仕組みが必要であろう.
©Nankodo Co., Ltd., 2015