巻頭インタビュー ケアする人々・18
―【特別座談会】―「仮設住宅への訪問看護」が拓く未来
相澤 ミヨ
1
,
渋谷 得江
1
,
上野 まり
1
1公益財団法人日本訪問看護財団名取事務所
pp.185-191
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102444
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東日本大震災における宮城県の死者・行方不明者は、それぞれ9566名・1310名(2013年2月8日現在、宮城県発表)。他県に比べてその数が多いのは、津波被害が甚大だったから。閖(ゆり)上(あげ)地区をはじめ、とりわけ被害の大きかった名取市では、半壊以上の建物が23万7937棟(2013年2月8日現在)と大勢の人が家を失った。いまだ2153名(2012年12月末日現在)が仮設住宅での生活を余儀なくされている。高齢者も少なくない仮設住民の暮らしで心配されるひとつは、心身の「健康問題」だ。宮城県では、「震災関連死」も福島県に次いで数を増やしている(843名、2013年2月8日現在)。「仮設住民の健康を守りたい」。日本訪問看護財団が2011年5月に開設した名取事務所を拠点に、仮設住宅に「訪問看護」を届け続ける看護師たちにスポットを当てた。そして、その先に見えてきた、被災地にとどまらない「訪問看護」の重要な役割とは――。
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