特集 退院後を見据えたがん患者のスキンケア
がん患者にみられるそのほかの皮膚症状とスキンケア
リンパ浮腫,リンパ漏
高橋 純
1
Jun TAKAHASHI
1
1千葉県がんセンター看護局/がん看護専門看護師,皮膚・排泄ケア認定看護師
pp.595-598
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_595
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はじめに
がん治療後の後遺症であるリンパ浮腫は,治療直後から2年までの発生が多いといわれているが,数年,数十年後に発生することもあり1),警戒レンジは長い.リンパ浮腫の患者は,日常生活の支障に加え,ボディイメージの変容,自尊心の低下,悪化に対する恐怖,経済的負担,四肢機能の低下など,心身の生活の質へ悪影響を及ぼす2)ことがあるため,長期のフォローが必要である.とりわけボディイメージについては,下肢リンパ浮腫患者において外見に関する不安(81.9%)3)がもっとも多いという報告があり,この不安への支援も忘れてはならない.

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