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次号予告・編集後記
杉本
,
青木
pp.184
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102128
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時代の変化のなかで、人々にかつてあったはずの自他をケアする能力が失われてきたと言われる。そして、その多くはケアの専門職に委ねられるようになった。しかし岡部健医師は、東日本大震災での経験から、「まるで本能のように」他者の命を助けようとする力が人々の深層に眠っている可能性を指摘する。日々の私たちはその力をどう発揮したらよいのかわからずにいるが、それをできるポテンシャルはもっているのだ(と思いたい)。もはやケアの専門職だけで人々の生死を支えていくことは、質量ともに難しくなった。新年から前途多難なキーワードが並んだ特集だが、人々が眠れる力を発揮できる方向へとなんとか進んでいけないだろうかと思った。そのためのヒントは、きっともう在宅ケアの試行錯誤のなかにあるような気がします。…杉本
専門誌を読むことは、専門職にとって“ごはん”と同じ――川島みどりさんの言葉です。プロフェッショナルが時代の変化を知り、その背景や動向を見通す資料として、本誌のような小さな雑誌は意義があります。多忙な読者の皆様の目を惹けない内容であれば、2.5人体制(室長+専任2名)でひいこら言いながら我々が奔走したり、デザイナー・印刷会社にぎりぎりまで汗を掻いてもらっている意味がない。これは、おかげさまで部数好調な今こそ思います。◎震災前に生まれた息子の誕生日を控え、2年前、上野千鶴子さんに「中学生から読者でした」と挨拶した際、にこりと「あら、不幸な少年だったのね」と返されてどきりとした、あの笑顔を思い出す今冬です。…青木
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