連載 看護師が家族として経験した在宅緩和ケア・1【新連載】
外来での病名告知から訪問看護につながるまで
小林 美香子
1
1山田赤十字病院研修センター
pp.322-327
発行日 2011年4月15日
Published Date 2011/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101852
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父が肺がんと告知を受けてから在宅で看取るまでの1年間、私の勤務先である山田赤十字病院が提供する医療を“患者家族の立場”で受けてきた。当院は、がん診療連携拠点病院であり、がん治療の場が外来中心に移行している)。急性期病院としての機能を維持するために平均在院日数の短縮化にも必死の努力をしていることを、私が家族に説明したためもあってか、父自身が入院を望まず、1年のほとんどを自宅で過ごした。
日頃、病院のバックオフィスに身を置く私には、在宅ケアの現場で、誰が、どのようなケアを提供しているかが見えていなかった。しかし、父の療養を通し、複数組織の医療・介護スタッフの1人ひとりが、ケアの専門職としてのプライドと自信をもって仕事をしていることを知った。
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