特集 在宅NPPVを知る
在宅NPPVの実践におけるリスクマネジメント―神経筋疾患の療養者のNPPV使用を支援しよう
岡戸 有子
1
1東京都多摩立川保健所
pp.640-643
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101390
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在宅療養における非侵襲的陽圧換気療法(以下,NPPV)は,睡眠時無呼吸症候群(SAS)や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に広く適用されているが,近年では,神経筋疾患である進行性筋ジストロフィーや筋萎縮性側索硬化症(ALS)などにも使用されるようになってきた。気管切開をせず,会話や経口摂取が保持されるNPPVは,神経筋疾患の患者にとって積極的に選択していきたい療法の一つとなっている。
しかし,神経筋疾患のほとんどすべてにおいて,呼吸障害が生じ,NPPV使用の前提条件「自発呼吸があること」をクリアできなくなる時期が必ず訪れる。また,自発呼吸の完全消失までいたらなくても呼吸障害の進行に伴って,NPPVでの療養が限界に近づくことになる。
ここでは,そうした神経筋疾患の療養者が,一日でも長くNPPVの使用を継続していかれるよう,看護者が支援できることについて述べていきたい。
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