Japanese
English
Bedside Teaching
EBMからみたNPPV
NPPV from a Viewpoint of EBM
石原 英樹
1
Hideki Ishihara
1
1大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター
1Department of Respiratory Medicine and Intensive Care, Osaka Prefectural Medical Center for Respiratory and Allergic Diseases
pp.617-621
発行日 2010年6月15日
Published Date 2010/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101499
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はじめに
非侵襲的陽圧換気療法(non-invasive positive pressure ventilation;NPPV)は,睡眠時呼吸異常の研究と治療,神経筋疾患などの慢性呼吸不全の人工呼吸の方法として1980年代より導入され,現在欧米ではほぼ確立した治療法となっている1~5).
近年,わが国でも高二酸化炭素血症を伴う慢性呼吸不全に対する換気補助療法としてNPPVが導入され,欧米とほぼ同等の臨床成績が報告され,普及・定着しつつある6).
また,最近ではNPPVの導入が慢性期だけでなく,急性期にも有効との知見が増えており1~5),慢性呼吸不全の急性増悪時や心原性肺水腫,挿管下人工呼吸からのウイニング,気管支喘息重積発作,ある種の急性呼吸不全などに用いられ,その有用性が指摘され,適応が拡大されている.
本稿では,NPPV療法をEBM(evidence based medicine)の観点から概説する.
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