特集 在宅NPPVを知る
在宅でNPPVを継続する意義・メリット
加賀 美由旗
1
,
茅原 京子
1
,
中山 初美
1
,
津田 徹
2
1恵友会訪問看護ステーション・ケアプランステーション
2霧ヶ丘つだ病院
pp.644-649
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101391
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在宅人工呼吸療法(Home Mechanical Ventilation;HMV)は,1990年に医療保険が適用され,社会的にも認知された治療法となりました。その後,1997年に軽量かつコンパクトなポータブル人工呼吸器を用いた非侵襲的陽圧換気療法(Noninvasive Positive Pressure Ventilation;NPPV)が医療保険の適用となってから,NPPV患者の数は飛躍的に増加しました。気管切開下人工呼吸(Tracheostomy Positive Pressure Ventilation;TPPV)は,気管切開創の管理やカニューレ交換,頻回な痰の吸引が必要で,ケアにかかるマンパワーもコストも大きいのですが,NPPVは,気管チューブを使用しないことにより吸引の必要がなく,食事や会話も可能で,患者さんのQOL維持に大きく寄与しています。
患者さんの主体的なかかわりが治療の是非を左右するNPPVは,訪問看護師がその必要性や効果の理解を深め,患者さんのよき相談相手となることが求められています。
ここでは,慢性閉塞性肺疾患(COPD)や結核後遺症などの呼吸器疾患患者さんが,入院中にNPPVを導入し,在宅で継続的に使用する上での訪問看護師の役割と患者さんの望む生活を支援するポイントについて述べます。
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