特集 老人の在宅ケア(1)その新しい展開
訪問看護等在宅ケア総合推進モデル事業について
関根 龍子
1
1厚生省健康政策局看護課
pp.818-823
発行日 1988年9月10日
Published Date 1988/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207601
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はじめに
昨年の6月に国民医療総合対策本部の中間報告が出されたが,そのなかで今後は厳しい経済情勢,財政状況の下で,「質の良い」医療サービスを「効率的に」供給していくためのシステムづくりが医療改革の基本であるとの方向性が示され,その対応策として老人にふさわしい施設ケアの確立や在宅ケアの充実,施設サービスと在宅サービスの連携のとれた総合的な地域ケア体制の整備等が必要と提言された。また,昨年4月に報告された看護制度検討会の報告書のなかでも「ますます増大すると見込まれる在宅医療のニーズに対応するためには,わが国において訪問看護の体制を整備することが必要である」と提言されている。
これらの提言を受けて厚生省では,本年10月より2年間,63年度予算に2億9百万円を計上し,訪問看護等在宅ケア推進モデル事業を実施することとなった。
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