連載 もの忘れを補うモノたち―簡単な道具と機器による認知症・記憶障害の方への生活支援・4
ICレコーダーによる記憶補助(1)
安田 清
1,2
1千葉労災病院リハビリテーション科
2ATR知能ロボティクス研究所
pp.682-687
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100894
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今回は脳疾患後の記憶障害や軽度認知症の方を対象に,音声を使った支援方法を紹介します。日常では食後に薬を飲む,2時間後に電話をするなど,予定時間が来たらやらなくてはならない用件(予定記憶)がたくさんあります。ところが前号までに紹介したメモ帳などは,この予定記憶の想起には向きません。なぜならメモ帳本来の役割は,やったことの記録や来月の診察日など将来の予定を控えることだからです。そのため2時間後に電話をする時間がきても教えてはくれませんし,その時間が過ぎた後でメモ帳を見ても,すでに手遅れです。
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