知っておきたい検査機器
アナログレコーダー
正岡 一敏
1
1医用技術研究所開発設計部門
pp.103-104
発行日 1977年2月1日
Published Date 1977/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201275
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アナログレコーダーは他のデジタル記録装置に比して,過渡応答などをある程度まで記録できるメリットを持っている.これは主としてデジタル計器がアナログ量をデジタル量に変換するために0.1〜0.5秒必要とすることにあり,通常サンプリングレイトと呼ばれている.デジタル計器ではこのサンプリングレイトの周期でデータを表示またはプリントしてくるために,A/D変換中のアナログ量の変化は全くデータとはならない欠点がある.アナログレコーダーはこの点で原理的には完全に連続的な記録ができる.
またアナログレコーダーには使用目的により,特に心電図などでは速い応答が要求され,ペンと記録紙との摩擦による速度低下を防ぐために噴射式のペンを用いている場合もある.記録すべき信号の周波数によりアンプ部,ペン駆動部分など異なっているが,ここではフルスケール応答が0.5〜1.0秒程度のサーボモーターを使用したペン書き式の卓上型自動平衡記録計を例として述べる.
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