特集 2003年を振り返って―在宅ケアサービスの現状と展望
ALS患者の在宅療養支援3か年計画と訪問看護の推進
山崎 摩耶
1
1日本看護協会
pp.951-957
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100816
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問題の所在と訪問看護への期待
「在宅ケア・訪問看護の拡充」を重点事業に
介護保険制度開始から3年半が過ぎ,“介護の社会化”の理念も浸透してきたせいか,要介護認定者やサービス利用者とも増加傾向にある。平成17年度の制度見直しに向けた審議会のテーブルには,すでに当初予測を上回ってきた費用の抑制問題が上がっているが,国民・高齢者の視点で持続可能な制度にし,まだ充足されていない居宅サービスをどのように拡充していくのか,特に訪問看護など医療系サービスの供給には課題が多い。
平成15年の介護報酬はマイナス改定であったが,在宅重視の視点で施設からの在宅復帰に評価がつけられている。介護老人保健施設からの在宅復帰率を「2002年介護サービス施設・事業所調査」(厚労省)にみると,前年は40.5%であった復帰率が,54.1%と5割を超えてきた。
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