特集 ターミナルケア再考
市民とともに支える在宅ホスピスケア―在宅ホスピスボランティア教育プログラムの実際
霜田 美奈
1
1ボランティアグループ・パリアン
pp.491-495
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100689
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はじめに
ホスピスボランティアをイメージするとき,大抵の方がホスピス病棟で活動をしているボランティアを思い浮かべると思います。実際,日本の多くのホスピス病棟がボランティアを受け入れ,その活動報告も数多く出されています。しかし在宅ホスピスケアで活動しているボランティアはまだ少なく,活動もあまり知られていません。その一方で,「在宅での死」についての勉強会や講演会を開催するとき,参加者は毎回定員を超え,地域住民が「在宅での死」について非常に強い関心をもっていることがわかります。
私たちが行なっているボランティア教育プログラムの目的は,在宅ホスピスボランティアを育成することですが,それ以上の目的として,地域住民がその活動を通して「家で最期を過ごす」ことを自然に受け入れ,「家で死にたい」と望んでいる住民を共に支えあえる地域社会をボランティア発信型で広めていくことも目指しています。
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