連載 保健婦日記・2
在宅ホスピスをめざして(2)
馬庭 恭子
1
1広島総合病院
pp.1060-1061
発行日 1993年11月10日
Published Date 1993/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900832
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登り坂で軽自動車のフロンテは、あえぎあえぎ前へ進む。訪問範囲は二十km以内と規定をされているが、それでもクネクネ道をまわり、団地を越えていく。頑固ものの池田さん、六十三歳は、そんな団地のさらに上の方に住んでいた。奥さんと義父、そして長男と四人暮らしだ。自宅の一隅に、ポリエチレンビニールの袋の加工をする小さな仕事場があり、第二の人生はそれを生業として働いていた。
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