特集 訪問看護への応援歌
急がれる訪問看護の拡充にビジョンとバリューを
山崎 摩耶
1
1日本看護協会
pp.12-14
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100598
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制度創設後の11年を振り返って
1992年4月,わが国第1号の訪問看護ステーションが事業開始してはや11年目を迎えた。訪問看護ステーションの制度創設は,看護の歴史に新たな一幕をあけたエポックメイキングな出来事と言えるが,訪問看護をライフワークにしている者としてもこの制度創設には思い入れが深い。それまでの私たちの実践が実を結んだという感慨とともに,“地域で看護職が「開業権」を得た”というその時の感激は今も薄れることはない。
制度なき70年代半ばから訪問看護婦として道を切り開いてきた立場で現在を眺めると,制度創設後10年で5000か所を超える事業所が看護職の手で運営されるという足早な動き自体が,たとえ課題山積で厳しい状況がステーションを取り巻いていたとしても,地域医療に貢献し前進している証だと実感できる。そして2000年4月実施の介護保険制度下では民間事業者として文字通り看護職も開業権を手にし,訪問看護ステーションのみならずケアマネジメント機関としても,また訪問介護やグループホームなどさまざまな事業者としても活躍する場ができてきた。まさに「21世紀は看護の時代」の予感である。
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