特集 在宅高齢者の皮膚トラブルへの対応
症例写真にみる,代表的な高齢者皮膚トラブルの特徴と見分け方
鈴木 定
1
1医療法人豊岡会岡崎三田病院
pp.415-421
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100516
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在宅高齢者の皮膚疾患・皮膚トラブルには多くの種類がある。しかしながら皮膚がんなどの一部の例外的な疾患を除いて,高齢者の皮膚疾患・皮膚トラブルは,乾燥や痒みなどの訴えが大部分であり,あまり重視されていない。また相談すべき皮膚科医も,都市部への集中や地域的な偏りがあり,全国的にみれば必ずしも十分とはいえない。
このため皮膚疾患の中には,見逃されたり,病変の評価がきちんとなされなかったり,治療が遅れるなどして,本人ばかりでなく周囲にも影響が及び,大きな問題に発展する場合もある。また痒みのために不眠となり,昼夜逆転や徘徊が始まったり,ベッドから降りようとして転倒・骨折をしてしまうなど,高齢者のQOLを著しく低下させてしまうことがある。
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