特集 マンネリ化しないための継続教育
地域で協働する訪問看護師の現任教育プログラムの意義と課題
長江 弘子
1
,
酒井 昌子
1
1聖路加看護大学地域看護学
pp.6-12
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100455
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訪問看護サービスの質としての人材育成の課題
サービスの質における人材は,サービス提供過程の質を規定する大きな要因である1,2)。しかも,1つの地域で多職種と協働,もしくは競合していくなかで,このサービス提供プロセスにおける訪問看護師の働きは,ケアの受け手である利用者の満足だけでなく,他職種からも認められる機能を果たす必要がある3)。
その意味で,訪問看護事業所の人材育成は重要な課題である。しかしながら,現在活動している訪問看護師は多様な教育背景を持っており,臨床経験もさまざまである。しかも,これまでの看護基礎教育におけるカリキュラムでは「在宅看護論」などの科目は教授されてこなかった。にもかかわらず現実には,在宅ケアへの社会的ニーズの高まりとともに,それに対応する質の高いケア技術が要求されている。そのため,これまでの教育内容では対応できず,現任教育では新たな教育が必要になっている。その状況を図に示した(図1)。
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