連載 人工呼吸器とともに生きる・17
福井県の在宅人工呼吸器使用者の現状と課題(前編)
小林 明子
1
1福井県立大学看護福祉学部社会福祉学科
pp.524-530
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100281
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連載に登場した6名の相違点と共通点
本誌で福井県の在宅人工呼吸器使用者と家族の生活実態についての連載を始めてから,1年以上が経過した。本連載で紹介した6名は,福井県の在宅人工呼吸器使用者の約半数にあたる*1。毎回紹介するご本人の文章と筆者の解説を合わせると予定以上にボリュームがあった。結果として,高澤信一さん2回,濱中正行さん3回,立石郁雄君3回,國冨貞夫さん3回,小川照美さん4回,高本一良さん1回の計16回の掲載となった。
毎回,語りつくせないことが多く,もっと伝えたかったと後悔したが,個人情報保護が厳しく言われるこの時期に,かなり個人的なことを実名で紹介させていただいた。それが可能になったのは,ここに登場した皆さんの「自分の暮らしを赤裸々に語り,関係者の皆さんに自分たちの生活の詳細を見てもらうことで,他の患者,家族,そして専門家の方々の役に立つならば」との思いが明確だったからである。また,高澤さんや濱中さんは,そうすることを自分の使命としておられた。
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