連載 人工呼吸器とともに生きる・9
國富貞夫さんの場合(前編)
小林 明子
1
1福井県立大学看護福祉学部社会福祉学科
pp.766-771
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100207
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
國富さんの事例のはじめに
特徴と分析の視点
■國富さんの事例の特徴
●発症から19年の長い年月と家族構成の変化
4人目に紹介する國富貞夫さんは,1950年生まれの54歳。ALSの発症後約19年になります。
洋蘭の栽培を生業にしていましたが,1986年12月に右手に症状が現れた後,1989年にALSの診断を受けました。1992年2月に緊急入院で気管切開して人工呼吸器を装着し,5か月後に退院し,在宅療養を開始しました(表)。以来,妻の体調不良時の一時的な入院以外は,現在まで,在宅での暮らしを継続しています。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.