特集 認知症の人と家族をどうサポートするのか
―援助者をサポートする―相談窓口での対応から―認知症等高齢者サポート事業から見えてきた必要な支援体制
中村 淳子
1
1大阪市社会福祉協議会大阪市社会福祉研究・情報センター相談支援課
pp.459-464
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100151
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに―開始の経緯
大阪市高齢者総合相談情報センター(2002年1月30日より大阪市社会福祉研修・情報センター:以下,情報センター)では,1991(平成3)年7月の開設以来,専門相談として認知症高齢者医療相談を10年余り行なってきた。しかし,多くの相談ケースはその後の状況まで把握できない状態であった。
そのため2001(平成13)年度には,各区の基幹型在宅介護支援センター(以下,支援センター)に依頼して,「認知症高齢者の生活の状況」にかかる実態調査を実施し,また「認知症高齢者やその家族への支援に関する事例研究会」を開催し,その中から,認知症高齢者やその家族がかかえる問題を明らかにしてきた。
一方,大阪市においても,認知症高齢者に関わる問題の解決のため,研究会などで検討が重ねられた。そして2002(平成14)年9月から,認知症等高齢者サポート事業が実施されることとなった。以下に事業の概要を紹介する。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.