連載 いま日本の認知症ケアに求められること―デンマーク研修での学びから・3
分権が創りあげる福祉社会―デンマークの地方自治と日本
高橋 信幸
1
1長崎国際大学大学院人間社会学研究科
pp.314-319
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100072
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地方分権の国,デンマーク
世界的に有数の福祉水準を誇るデンマークは,分権型福祉社会の国である。デンマークの分権を裏打ちするものは,国民の社会的連帯や協働の意識,民主主義の成熟,それらを育む教育のあり方など,長い歴史と文化に規定されたものであることはいうまでもない。
しかし日本の地方自治と比べたその分権の程度は,国の中に地方自治体があるというよりは,地方自治体の緩やかな連合体がひとつの国家を形成しているのかと錯覚を覚えるほどである。
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