外来に変化を・1
看護を変える外来の力
穀山 聡子
1
1筑波大学付属病院看護部
pp.131-135
発行日 1991年3月15日
Published Date 1991/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901811
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軽視されている外来看護
外来には変化が必要である.外来での看護婦の役割を変えることによって,人々を生活の場でその人らしい暮しに近づけることができる.しかし,病院は長い間,急性期患者の治療のためにハイテクノロジーを追い続けてきた.その流れの中で,看護婦は外来看護の重要性を主張し,具体的方策を示すことも少なかった.
Gilliesは看護婦にはchange agent(変革推進者)になるものが少ない.依存した考え方や行動を教え込まれ,改善すれば医療・看護が向上すると思っても,自ら"船をこいで"前進しようとするものはほとんどいない.悪質な看護に気づき,問題の原因を究明し,それらの原因を取り除く方法を決めなければならないとき,看護婦は自分たちの手で病院の改革や実践方法を変えようとせずに,自分たちの観察結果や意見を医師や病院の管理者に報告しようとする,という1).
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