焦点 2002年診療報酬改定と現場への影響
診療報酬改定のねらいと医療現場へのインパクト
谷野 浩太郎
1
1社会保険旬報編集部
pp.443-448
発行日 2002年6月10日
Published Date 2002/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901649
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医療提供者の「痛み」
国民皆保険以来はじめてのマイナス改定となる診療報酬改定が4月1日から実施された。改定幅は,診療報酬本体が1.3%,薬価・材料価格が1.4%の引き下げで合わせて2.7%のマイナスである。厳しい経済情勢と保険財政の悪化のなかで進められる医療制度改革において,マイナス改定は医療提供者側の「痛み」として象徴的な意味をもっている。
今回の改定は,単なる点数の引き下げにとどまらず,点数の組み替えや施設基準の見直しなど,その内容は多岐にわたる。それぞれの医療現場では,改定内容の分析と対応に追われていることと思うが,病院の機能,地域の医療環境によって改定の影響はさまざまだ。ここでは,改定の主なポイントを取り上げ,そのねらいと医療現場,特に看護に対して,どのようなインパクトがあるかを考えてみたい。
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