特集 顧客満足が変える・支える医療と看護
2病院統合に向けた看護職員の意識改革―21世紀に求められる看護は職員満足から
中村 静子
1,2
1高知市病院組合
2高知市病院看護プロジェクトチーム
pp.842-847
発行日 2001年11月10日
Published Date 2001/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901325
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現状の看護への問題意識として
2004(平成16)年度開院予定の高知医療センターでは,「医療の主人公は,患者さんである」ことをモットーとし,「病院の顔は看護婦である」をキャッチフレーズに運営される。看護がその専門性をより一層発揮し,医療の前面に出て役割を担うのである。そこでは,その専門性とは何か,看護とは何かが問われることになるが,現在のところ,看護理論家,教育機関の指導者,そして看護協会の活動は年々充実しているにもかかわらず,「これだ!」といえる道標はあまりないように思う。そして,教育現場ががんばっているはずの結果が実践で活かされていないというのが,残念ではあるが正直な実感である。 しかし,いい換えれば,実践できる教育がなされていないともいえるのではないだろうか。立派な定義のみが,それを実践する人間,すなわち看護職者や対象である患者さん不在のまま,独り歩きをしているようにも思われる。
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