連載 災害看護―金田和子の救護人生から学ぶ・3
救護の知恵袋
大和田 恭子
1
1日本赤十字社医療センター
pp.247-251
発行日 2000年3月10日
Published Date 2000/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901176
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知識よりも知恵
救護に大切なのは,知識よりも知恵だと思っているの。知識もあるにこしたことはないんだけどね。救護の場面はさまざまだから知識だけじゃダメなのよ。いくら周到に準備していても,現場では柔らか頭でいろいろ工夫しないとね。
金田はもともと物を工夫することが好きだったのであろう。日赤医療センターでは,金田の発明品が至るところで実用化されている。白己導尿用のライトや酸素カー(500lの酸素ボンベを手軽に携帯できるようにしたもの)など,多くのベッドサイドケア用品が金田の製作による。中にはマジックテープ式のソフト腹帯のように商品化され,市販されているものもある。現場で困った体験があれば,すぐに頭をひねり,たちまち看護用具を作り出してしまう。
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