連載 看護管理者の眼・2
研修生を受け入れるということ
田中 由紀子
1
1横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター
pp.165
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901157
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臨床の場では1年を通して,看護学生の臨床実習や,特定の分野を深めたいと考える看護婦の研修などを受け入れています。特に新任婦長の時は,自分の部下を育成することで手一杯のところへ研修生が来ると,とても気疲れのするものです。
しかし,私が看護婦の仕事を続けることのできた原点は,学生時代病院実習のときに見た,忙しい中でも患者さんから呼び止められるとほんの数秒でもきちんと対話する姿や,見事な手さばきで点滴を詰めていく先輩看護婦の姿でした。そのため,臨床実習については,病棟で指導係を決めてはいても「1人ひとりが指導者である」と言ってきました。1年目の看護婦に対しては,1年目なりに看護実践の後ろ姿を学生に示していけばよいことを伝えてきました。学生はその中からしっかり学んでいくからです。
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